ドビュッシーからの手紙
id:ioxinari:20050725で読んだ「音楽のために」から、僕への手紙なのではないか*1と思われる部分を備忘メモ。
もう一度くり返せば、音の建築における一つの和音なるものは、建造物における石材一つと同じ重要性しかもっていない。そしてその和音が本当の値打ちをもつのは、それが占める場所によってであり、旋律のしなやかな曲線に対してその和音がさし出す支柱ゆえなのだ。
ヴァーグナーは一人の天才です。しかし、天才とて間違いをすることはあります。ヴァーグナーは和声学の法則を擁護して弁じ立てます。私のほうは自由を擁護する立場です。
古今のさまざまな理論にもかかわらず、ある和音が申し分ないもので、別の和音には、なぜ、不完全、不協和という汚名が冠せられるのか。その理由はまったく定かではない。だから音楽は、パリ音楽院その他の国立音楽院が、音楽を困らせようとしてやっきになっているあの煩雑な、どうでもいいような手続きごとから、できるだけ速やかに逃げ出すべきだ。
最近は空いた時間に、この本をめくっています。
*1:何かモンクでも?セロニアス!