Lately
さて調子に乗って、もうひとつ分析をしてみようかな。こちらもカフェで突然流れてきた、スティービー・ワンダーのレイトリー。
- アーティスト: Stevie Wonder
- 出版社/メーカー: Motown
- 発売日: 2000/05/02
- メディア: CD
- クリック: 13回
- この商品を含むブログ (30件) を見る
すごく美しい素敵な曲なんだけど、よーく歌詞をきいてみると、もうどうしようもない駄目な内容。最近「別に何もない」とかいいながら、彼女は香水つけて出かけたりとか、誰かの名前を寝言でつぶやいたりとか、もうどう考えても駄目。まあでも考えてみると、スティービー・ワンダーって、こういうどうしようもない歌詞の曲が、他にもありますよね。
すごくグッとくるのはサビ前、「早く帰るの?」の問いに対して、「ユドーンノウ」で終止して、「ネヴァーノウ」でサビへと飛んでくところ。
ここは、構造的には
C C7 You don't know, never know.
みたいに、サビのサブドミナントFへと進む、トニックのドミナント化と捉えられることが多いだろう。ふむ、まあ、それでもいい。
じゃスティービーの叫び、「ネヴァーノウ」に対する僕らの「グッ」は、トニックのドミナント化に対するそれなのだろうか?
そういうふうに分類整理しておくことを別に咎めはしないが、これは実はもうすこし、汎用的な「グッ」な気がしてならない。
え、お前が何をいいたいのかわからんって?いやいや引っ張るつもりはありませんよ。これって、下記の"Feel Like Makin' Love"に登場するシbと同じ「グッ」なんじゃないかと、思うんですよね。
ハ長調に現れるシbは、もちろんI7の7thでもありますが、ペンタトニックの筒的にいえば、これはドレミソラの2列右にあるドレファソシbのシb、そのあとFに進もうがどこに進もうが、VIIbの形をしていようがVm7の形をしていようが、それが登場する際の「グッ」は、変わりなく2列の右移動の「グッ」であると。
どうでしょうこの分類、皆さんに同意していただけるかどうかわかりませんが、少なくとも、小さく細かく分類整理するより「アレと同じ」のアレが多い方が、音楽家にとって役に立つということは、間違いなくいえますよね!